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郵便局はやっぱりおかしい

 友人のYさんにゆうパックを送った。しかし、数日後、「あて所に尋ねあたりません」というスタンプが押され、郵便配達員がわざわざわが家にもどしにきた。おかしいな、引っ越したとは聞いていないが、と思いながら、Yさんの奥さんに問い合わせのメールを送った。

 すると、引っ越しなどしていないという。どうなってるんだ、と少し頭にきて郵便物を手に、発送した近所の郵便局へいった。窓口の女性職員に事情を話すと、奥に引き下がりスタンプにある○○西郵便局へ電話をかけているようだった。

 「届かない理由がわかりましたが、個人情報なので言えません。直接相手のかたに電話するなどして、○○西郵便局に連絡してもらってください」。女性職員は理解に苦しむことを言う。「なにが個人情報ですか。Yさん宅にはすでに問い合わせました。たしかに、その住所に住んでいるんですよ。それなのに、あて所に尋ねあたりませんとは、どういうことですか」

 「個人情報ですから、こちらでは詳しいことは申し上げられません」「だから、それじゃなんのことかわかりません。○○西郵便局になにをどう連絡したらいいんですか」「とにかく、個人情報ですから、申し上げられません」

 押し問答するうち、こちらも声がだんだん大きくなっていった。「Yさんに届かないということは、Yさんの家族にも届かないということですか?この宛名は『皆様』とも書いてありますけど、奥さんにも届かないのですか?奥さんとはメールで確認したところ、この住所に現に住んでいるんですよ。もういちど、○○西郵便局に確認してください」。女性職員は、ふたたび奥へさがり、しばらくしてもどってきた。「家族宛でも届かないようです」

 まったく、意味がわからない。「責任者を呼んでください!」。女性職員は、一番奥の席にいる中年男性のところへ行き、なにかこそこそ話している。やがて、その男性が窓口にやってきて小声で言った。

 「ここだけの話にしていただきたいのですが、実は、Yさんは転送届けを○○西郵便局に出しておられたのですが、その期間が先日切れているんです」「それじゃ、『あて所に尋ねあたりません』というのはちがうじゃないですか。たしかに、Yさん本人は単身赴任しているかもしれませんが、家族はここに住んでいるんですよ。宛名はYさんと皆様としてあるのに、届けないというのはどうなっているんですか」

 責任者の男性は、それには反論もできず、「相手のかたに連絡して、○○西郵便局に電話してもらってください」と言う。「奥さんが局に電話するだけで、この問題は片付くんですか?」と食い下がると、「転送届けの延長をするか、転送をやめてこの住所に配達するように変更すればだいじょうぶです」

 Yさん本人が今その住所に住んでいなくても、宛名は皆様ともしてあるから家族に届けるのが本来の郵便局の業務ではないか。しかし、正論を言っても押し問答がつづくだけのようだった。

 釈然としないまま家に帰り、Yさんの奥さんに電話して事情を話した。奥さんは、「主人は単身赴任してますけど・・・すぐに○○西郵便局へ電話してみますね」と言った。ちょっと経って、奥さんから電話がきた。「郵便局の人の説明を聞いてもよくわからなかったんですけど、手続きをするよう主人にすぐ伝えておきます」

 ぼくも納得がいかないので、○○西郵便局へ電話して直接聞いてみることにした。インターネットで○○西郵便局の電話番号を調べようと検索すると、「郵便窓口・ゆうゆう窓口」「郵金窓口・ATM」「保険窓口」の3つに分かれている。最初の郵便窓口だろうと思ってその欄をクリックすると、「サービスの内容によってお問い合わせ先が異なります」と書かれている。「集荷・配送について」(郵便事業株式会社)がさらに2つに別れていて「郵便全般について」と「集荷について」があり、それぞれの番号がある。その他に「集荷・配送を除く郵便サービスについて」(郵便局株式会社)の「窓口業務について」という電話番号もある。

 とりあえず、「郵便全般について」の番号にかけると、担当のAという人が出てきた。Yさんの奥さんとさっき電話で話したばかりだという。Aさんの説明を聞いても、いまひとつ要領を得ない。「転送の手続きをしているのはYさん本人だけですから、家族宛なら届くはずです」と言う。それなら、「Y様、皆様」としていた郵便物を送り返してきた責任はどこにあるのか。「家族宛でも届かないようです」と言ったあの女性職員の言葉は、明らかに嘘だった。ちゃんと確認もしないで、適当に答えたのだろう。

 かつての国鉄は民営化されてJRとなり、態度がころっと変わってサービスがうんと良くなった。郵便は民営化されて、むしろ悪くなったんじゃないか。今回の返送騒ぎはもちろん論外で、怠慢、ずさん以外のなにものでもない。宅配便ならこんなことは起きなかっただろう。

 郵便サービス一般を考えても、このコンビニ時代に、日曜や祝祭日にも窓口を開くことなど考えないのか。郵便事業が分割されたことは、新聞やテレビニュースでもちろん知ってはいたが、いざ自分がトラブルに巻き込まれてみると、その実態を垣間見て驚かされた。

 鳩山政権は、2009年10月20日、閣議で小泉政権が進めた民営化路線を大きく転換することを決めた。民営化そのものより、その具体策がまちがっていたとしか思えない。

 今、ひとつの郵便局に、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の職員がいるのだ! あの責任者の男性は郵便局長なのだろうが、いったいどの会社に属しているのだろう。

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