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中国と韓国のどっちがましか <思考の自由>について

 2012年晩夏、日本海や南シナ海の波が高くなっている。日本のメディアのなかには「国家の危機」などと呼ぶところもあるが、まだ、それほどじゃないだろう。“平和ぼけ”したニッポンが少しでも目を覚ますきっかけになれば、必ずしも悪い事態じゃない。

 当事国のメディアをチェックしていると、それぞれに面白い。

 尖閣問題をめぐり、中国では反日デモがつづき日本大使の車の日の丸が奪われる事件もあった。だが、中国のメディア「環球時報」は、そういう行動を「愚かだ」とし一部による暴走行為として批判した。さらに、愛国心は冷静かつ紳士的な方法で表現すべきだと主張した。

 中国当局は、反日機運が反中国政府機運に変わるのを恐れており、クールダウンを図っている。

 尖閣問題で、日本の言い分を援護する異例の声も出てきた。

 毎日新聞によると、中国版ツイッター「微博」で、実在する民間企業の幹部を名乗る人物がこうつぶやいた。<日本は尖閣諸島と呼んでいるが、1950~60年代の中国の地図は意外にもすべてが『尖閣諸島』と記述し、日本領土としていた>

 この人物は、1953年1月8日付の中国共産党機関紙・人民日報が、日本の沖縄県に所属する島々として尖閣諸島を含む記載をしていたことも、原文を交えて説明している。さらに、同じ年に作製された中国の地図に台湾や福建省に尖閣諸島が含まれていないことも指摘した。

 そのツイッターは10万余りのフォロワー数を持つという。次々に転載されるのを当局は削除しつづけ、イタチごっことなっている。中国では尖閣問題を国際司法裁判所に持ち込む話も出ているようだが、これじゃ勝ち目はない。

 一方、韓国政府は、1954年、当時のピョン・ヨンテ外務部長官が、「独島(竹島)は日本による韓国侵略での最初の犠牲となった領土だ」とした外交文書にしがみく。

 韓国メディアも相変わらずキャンキャン吠え、国民も「独島は韓国の領土」で足並みをそろえている。

 中国のツイッターの件をみると、かの国には当局の言論統制をかいくぐった<思考の自由>があることがうかがえる。

 思考の自由というのは、言論・報道の自由のもととなるとても大切な概念だ。当局がどれだけ弾圧しても、国民のあいだに“自分で情報を精査し自分の頭で考える”姿勢があれば、自由を完全に奪われることはない。

 いくら中国共産党独裁下で反日教育を徹底させようと、国民のなかにはそのインチキさ加減に気づいている人がたくさんいるのだろう。

 たとえば、反日一色の国かと思えば、サッカーについては、メディアでも一般国民でも、ザックJAPANやなでしこJAPANの戦いぶりを手離しで称え、香川真司選手をスーパースターとして仰ぎ見る。それは心のゆとりでもあるだろう。

 ひるがえって、韓国の場合はどうか。くだんの外交文書を“神の声”のように信奉し、歴史を数々ねつ造・歪曲して、小学校から全国民の頭に刷り込んでいる。

 反日教育といえば、わが国ではまず中国を思い浮かべるが、じつは韓国のほうが徹底している。中国の反日教育はあくまで共産党が押しつけるものであり、その独裁体制が変わればやがて雲散霧消する可能性が高い。

 独島に象徴される韓国の反日教育は、韓国という国家と国民の存在理由そのものであり、国家として存続するかぎり消えることはないだろう。そこに<思考の自由>はない。もし、韓国国民が歴史の真実を真に受け入れれば、生きていくのがむずかしいだろう。

 かの国で、歴史を冷静に研究しているのは一握りの学者らにすぎず、その声を国民は受け付けない。

 今回の領土問題をめぐる報道のなかで、ぼくが知り得るかぎり、最も印象深かったのは、週刊文春8月30日号の「韓国被害者アイデンティティーには未来がない」というコラム記事だった。筆者は、韓国系日本人の鄭大均(ていたいきん)首都大学東京教授だ。

 <韓国は今やOECDのメンバーではないか。そのような国が隣国との間にある歴史的な加害・被害者関係を語り続けるというのはアブノーマルではないのか>

 日本に生まれ、アメリカに留学し、韓国の大学でのべ14年間教鞭をとった経歴を持ち、韓国を知り尽くしている人だからこそ言える。

 日本についても、事の本質を突く。

 <歴史道徳的な負い目のある日本人には韓国に対する批判精神がまったく欠けているが、韓国側の被害者アイデンティティーに日本側の加害者アイデンティティーが連合するというのは、本当は、韓国の名誉にも日本の名誉にもならない>

 歴史をねつ造していわゆる従軍慰安婦問題をでっち上げ、日韓関係をほぼ修復不可能にした朝日新聞など、加害者アイデンティティーが歪んで行き着いた最悪のケースだ。

 同じ反日でも、中国のほうが韓国よりはるかにましで、共産党独裁体制さえ崩れれば、未来を共に語れる日が来るだろう。

 --毎週木曜日に更新--

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