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平成の若者はすごいんじゃないか

 本田圭佑選手は、「W杯ブラジル大会で優勝する」と公言している。長友佑都選手なども、本気で狙っている。Jリーグが20周年になったばかりのサッカー新興国なのに、もう、そんな本気のムードがただよっている。

 W杯までまだ1年あまりあり、誰が本大会に選ばれるか予断は許さない。そのなかで、清武弘嗣や乾貴士、宇佐美貴史などヨーロッパで活躍する選手たちは、平成生まれだ。個人で打開しドリブルで切れ込んでいってシュートを放つ。ちょっと上の世代ではあまり見られなかったシーンが、いまではふつうになった。

 女子サッカーでも、有望な平成生まれはいくらでもいる。京川舞、岩渕真奈両選手は19歳だ。近い将来、なでしこJAPANで主力となるのはまちがいない。ドリブルの切れがすごくキュートなルックスでも大注目のU-16代表候補、北川ひかる選手はまだ15歳だ。特技はバイオリンというのもいい。

 スキージャンプでも、K点を平気で超える高梨沙羅選手は16歳だ。

 「ヤングはがんばってるなぁ、スゲー」なんて感動は、もう当たり前になってしまった。

 うちの息子は25歳、娘は24歳で、昭和最後の世代だが、「平成生まれにはかなわない。スポーツにかぎらずすごいのがいっぱいいる」といつも感心している。

 そんななか、ちょっと引っかかる記事に出会った。

 雑誌SPIO2013年2月号のインタヴューに、三光マーケティングフーズの平林実社長(63)が答えている。社名は知らなくても、『東京チカラめし』と言えば、すぐにわかる人も多いだろう。牛丼の世界で、『すき家』『吉野家』『松屋』の御三家がシェア9割を占めるなかに、敢然と割り込んでいったという。

 引っかかったのは、こんなやりとりだ。

 <インタヴュアー:若い世代は守りに入って、挑戦を恐れていると言われる。

 平林:そこが大きな問題です。時代の閉塞感は、若者たちの恐れから来ているのかもしれません。他人と同じならばそれで安泰という守りの気持ちです。無理もない話で、親たちが無難な生き方をわが子に強いてきたのです。親が子供のリスクを排除し、試練を与えぬまま育ててきたのではないでしょうか。子供が大きな夢を語れば、「現実を知らないからそんなこと言えるんだ」と大人が挑戦する心を摘んできたのです。若者たちが挑戦しないのは、私たちの責任でもあるのです>

 ほんとに、そうなのだろうか。若者は挑戦を恐れ、それをそうさせたのは親たちなのだと。

 まあ、少なくともわが家の場合は、決定的にちがう。「若いときは何にでも挑戦しろ!」とはっぱをかけたのは、むしろ親のほうだった。子どもたちは、まだ20歳代半ばであり、夢を決してあきらめたりはしていない。

 もう還暦になってしまったぼくが、新たな挑戦をしているくらいだから、わが家に「挑戦を恐れる」などという家風はまったくない。親も子も、夢はきっと叶うと思っている。

 若者の将来は前途洋洋にみえる。音感やリズム感が抜群で、大人の情感さえ歌いこなせる。IT技術を生まれながら身に着け「デジタルネイディヴ」という言葉さえ生まれた。

 守りに入って挑戦を恐れている、と感じる人がいるとすれば、いまがたまたま経済的、政治的に停滞しているからだろう。守りに入り、夢をあきらめた大人などは、もうどうでもいい。

 J-CASTニュース2月9日の記事に、こんな見出しがあった。

 「東大が『滑り止め』になる ハーバード大狙う高校生が増加中」

 とても結構な話題だ。きっとそういう若者がいると思っていた。本文の書き出しはこうだ。

 < ハーバード大学を含む有名大学への志願者が増加していて、こうした生徒たちは東大を「滑り止め」として受験するのだという。 海外大学進学の裾野もここ1、2年で急増していて、かつて日本が指摘されていた「内向き」が「外向き」に変わりつつあるようだ>

 ついこのあいだまで、海外留学し世界に羽ばたこうとする若い世代が少なくなっている、という指摘があった。しかし、潮目は変わったようだ。

 <政治家の田村耕太郎さんは2013年1月21日のブログに、ハーバード大学ライシャワー日本研究センターのスーザーン・ファー所長の話として、ハーバード大学学部への日本からの願書が2年前から急増中で、11年には48通、12年には70通を超えたと紹介した。イェール大学やデューク大学についても、田村さんが関係者に問い合わせたところ、具体的な数字は非公開だが、ここ数年大きく増えているという>

 こんな“平和ぼけ”した日本列島で、ちまちま生きていく時代じゃない。サッカーの若者たちにみるように、世界に挑戦し、ぶつかっていけばいい。跳ね返されてもいい。

 ぼくも、通算6年間、海外で生活した。それでみえた世界の大きさや、日本の欠点、弱点が、仕事のうえでも人生を考えるうえでも糧となっている。

 いや、そんなアドバイスはあえてしなくても、心ある若者たちはとっくに知っている。

 --毎週木曜日に更新--

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