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古代出雲と最新IT(情報技術)が出会う日

 金曜日夜、都内の会社で仕事を終えたOLらが、東京駅で寝台特急『サンライズ出雲』 に乗り、翌朝、出雲に着く。そんな旅行が流行っているそうだ。出雲大社や八重垣神社などへ参り、良縁を祈る。婚活ブームもここまで来た。

 そういえば、出雲空港は、2010年秋から、『出雲縁結び空港』という愛称で呼ばれるようになった。乙女心をくすぐるみえみえの命名だが、それでわが郷里が活性化すれば、それもいい。

 東京の有楽町朝日ホールで、2013年3月3日、島根大学による『古代出雲文化フォーラム』が開かれた。大学OGでもある妹から連絡をもらって、取材に行った。

 ぼくは、古代出雲をテーマとする電子書籍を書く企画を立てており、渡りに船という感じだった。

 地方の大学が東京で大がかりなフォーラムを開くのは珍しいそうだが、すでに半年前、会場の780席が予約で埋まったという。

 古代出雲に対する関心が、首都圏でもそれほど高まっている。

 きっかけは、1983年から84年にかけ、現島根県出雲市斐川町の荒神谷遺跡で、358本もの銅剣が出土したことだった。それまで、全国での銅剣出土総数は300本余りだったから、358本という数字は、とほうもないものだった。すぐ近くから、銅鐸(どうたく)と銅矛(どうほこ)もまとまって出土した。

 『記紀』には出雲の話がよく出て来るが、考古学的発見は比較的少なく、出雲神話は単なる空想の話だと思われていた。そこへ、大発見がもたらされ、大和王朝より前、古代出雲にはやはり大勢力があったのではないか、ということになった。

 ぼくも古代史ファンのひとりだから、この発見には心躍るものがあった。古代史研究は、「荒神谷以前」と「荒神谷以後」ではっきりと分かれるようになった。いま、「以前」の関連書物を開くと、古色蒼然としてみえる。

 「荒神谷以後」も出雲の地では歴史的発見がつづいた。伝説にすぎないとされていた出雲大社の巨大神殿についても、2000年に境内から巨柱が発掘された。16丈(48メートル)もの社が実際にそびえていた可能性が、きわめて高くなった。

 日本のルーツといえば、大和王朝やそれに先立つ邪馬台国がイメージされる。だが、その前に、出雲が重要な位置を占めることになる。

 2012年は、『古事記』編纂1300年に当たり、島根大学でも古代出雲文化をキーワードにした教育や研究に力を入れるようになった。

 そこでリーダーシップを発揮しているのが、今年度から学長になった小林祥泰氏だ。前の医学部付属病院長であり高名な医師なのだが、実はかなりの古代史ファンだった。そのことを、フォーラムの第2部で行われた俳優佐野史郎氏らとの鼎談(ていだん)で知った。

 あえて東京でフォーラムを開いたのには、山陰の文化遺産である古代出雲文化を全国に発信する狙いもあったそうだ。そして、それは成功した。発信は、今後もつづけていかなければならない。

 大イベントが終わった後、小林学長にあいさつに行った。実は、パーキンソン病と闘っていた姉が付属病院に入院していたとき、お世話になった。短い時間だったが、フォーラムでは触れられなかった古代出雲の謎とロマンについて、会話ができた。

 学長は、出版されて間もない関連書籍にも目を通していることがうかがえた。機会があれば、じっくりと話をしてみたいところだ。

 島根大学では、新年度、全学共通の公開授業として「出雲文化学コース」を設ける。フォーラム冒頭であいさつに立った学長がその話をすると、会場から「学長、ありがとう!」と声がかかった。教員のひとりなのだろうが、地元でも待ち望まれていたものだろう。

 その公開授業の記録を、ぜひ読みたい。学長にあてたお礼のメールで、ぼくは電子書籍化して発売することを提案した。

 電子書籍にはいろいろなシステムがあるが、なかでも、世界最大のネット書店・米国アマゾン社が開発したKDP(Kindle Direct Publishing)が画期的だ。昨秋、日本語にも対応するようになった。

 自己負担がゼロで、世界246か国で販売でき、定価も自分で設定できるだけでなく、著者ロイヤルティー(印税)率が70%となっている点がすごい。

 紙の本の印税がふつう10%前後、歌のCDを出した場合、歌手が3%、作詞者、作曲者がそれぞれ1.5%で、シンガーソングライターでも計6%とされている。KDPの70%はケタはずれだ。

 ぼくは、このシステムを利用して、『ブーゲンヴィリアの祝福 日本人カースト戦記』という電子書籍を上梓した。今後、作品をどんどん発行する予定でいる。

 大学の紀要などもこのシステムで出せば、出費が減らせるだけでなく、むしろロイヤルティーを稼げる。

 古代出雲の文化を、最新ITで世界に発信できれば、なにかとほうもないものが生まれるような気がする。

 --毎週木曜日に更新--

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