マルコメ君とバスケット
♪マルコメ、マルコメ・・・♪味噌とバスケットボールとどうつながるのだろう。
有明コロシアムのコートで、あのCMでおなじみのマルコメ君が、チアガールをしたがえて踊っている。踊ると言っても、パラパラか盆踊りのノリだが、曲は耳に残る。
マルコメ君が味噌メーカーのキャラクターとして登場したのは、昭和30年代というから、御年50歳くらいの中高年なのだ。
有明コロシアムには、マルコメ味噌のブースもあり、味噌汁が来場者にサービスされていた。マルコメは、bjリーグの大スポンサーなのだった。
でも、bjリーグと聞いて、どれだけの日本人がピンとくるだろうか。プロバスケットの男子リーグのことだ。
リーグのプレーオフ決勝戦のチケットをもらい、観戦に訪れた。東京湾埠頭にある有明コロシアムは、屋根が開閉式で1万人を収容するという。
女性のひとり客もいた。一般席にいたからチームの関係者ではないのだろう。
プロのバスケを生で観るのは、初めてだった。どんな感じなのか、想像もむずかしかった。
チケットは自由席で、バックスタンドの真ん中あたりに座ることができた。コートまではかなり距離があるのだろうが、全体を見下ろすいい位置だった。
国歌斉唱で華やかにはじまった。女性歌手が3人並び、リレー方式で『君が代』を歌っていく。例年のことなのか今回初の試みなのか、声質が微妙にちがい、あまりしっくりいったとは思えない。まあ、他のスポーツがやらないチャレンジ精神をよしとしよう。
チケットをくれたのは、バスケット派遣コーチをしている娘の友だちの青年で、いっしょに行った。小学生から大学生、社会人のチームに教えているのだという。
新潟市にあるスポーツ専門学校で、コーチとしての技術と理論を学んだそうだ。会う前は、どんな大男かと思っていたら、ぼくとおなじ位の背丈だった。
世の中にはいろんな職業があるものだ。日本初のバスケコーチ派遣会社で、社員は8人というが、それだけ需要があるのも意外だった。日本ではまだ、専門の指導者は少ないらしい。
高校バスケ漫画『スラムダンク』はとっくに連載が終わっており、いまどきの青年はよく知らないらしかったが、バスケそのものの人気はいま日本ではどうなのだろう。
青年の解説によると、bjリーグは東西ふたつに分かれてリーグ戦を行い、それぞれの上位2チームが決勝トーナメントに進出する。
決勝は、横浜ビー・コルセアーズ対ライジング福岡だった。
両チームとも、2012ー13レギュラーシーズンはリーグ2位だったが、トーナメントに入って準決勝を勝ち上がった。
先発メンバー5人のうち2,3人は外国人で、身長は2メートル前後ある。それが猛スピードでぶつかったりするから、迫力は思った以上だ。
バスケの試合で有名なのはもちろんアメリカのNBAだが、なんとか目の前でダンクシュートを観たかった。
そしたら、やってくれた!会場はどよめきに包まれる。ボールをたたき込んだあとリングにぶら下がるのも、スポーツニュースで観るNBAと同じで、ほんとにボードが揺れる。
やっぱりすごい。観にきてよかったぁ。
それ以上に魅せたのが、遠い位置から打って一気に3点が入る3ポイントシュートだ。
横浜の蒲谷正之選手は、決勝戦で5回打ちすべてを決めた!今レギュラーシーズンの成績を調べると、3ポイントシュートの決定率は43.4%とチーム随一だ。183cmと大きくはないが、センスは抜群でキャプテンを務めている。
シーソーゲームで、途中までどっちが勝つかわからなかった。結局、横浜が101対90で福岡を下した。
MVPは、最多35得点をあげた蒲谷選手が選ばれた。まあ、当然だった。あまりにもかっこ良かった。インタヴューに「打てば入るという感じだった」と語っていた。
いわゆる「ゾーンに入った」というやつか。言わば、“神がかり”だ。
チームには、もちろん専属チアガールがいる。試合中にはスタンド寄りの台上で声援を送り、タイムアウトになるとコートに駆けだしてダンスを踊る。
こちらのほうも横浜の勝ちとみた。ビキニかと思わせるきわどい黒のコスチュームで、金色のボンボンを手に完璧な動きを見せた。マルコメ君と比べるのは悪いが、リズム感がちがう。
気になるのは、観客動員数だった。席は7~8割埋まっていたが、決勝戦としてはちょっとさみしい。BSフジが毎試合中継していて少しずつファンは増えているようだが、やっぱり生で観ないと。
リーグを引っ張る日本人のスター選手が2,3人出れば、人気も認知度も上がるだろう。
試合でもっとも活躍した(!?)のは、ふたりの青年が走り回って操るモップだったかもしれない。ダスキンも有力なスポンサーだった。
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