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おめでとう! くすぐり商法の季節

  今年もこの季節がきたかぁ、と思わせられることがあった。

 といっても、紫陽花が近所でも咲き出したからではない。

 行きつけのスーパーで、「旅行券5万円分をゲットしよう!」というキャンペーンがはじまったからだ。

 毎週土曜日午前、急ぎの仕事がない限り、かみさんにつきあってショッピングに行く。行き先は、大中小約20軒のスーパーのどこかだが、この前行った店は、毎年この季節におなじキャンペーンをする。

 買い上げ1000円ごとに、抽選券が1枚もらえる。今回はお米やアルコール飲料をまとめて買ったから、10枚もらった。

 その場で書いて抽選箱に投函するのだが、記入するのがふたりがかりでも結構大変だ。しかも、どういう結果になるかはほぼわかっているから、実はあまり「お楽しみ」じゃない。

 特賞の旅行券5万円分が当たったという話は、聞いたことがない。店でも結果を発表しないので、はたして特賞なるものが存在するのか、ほんとのところはわからない。

 毎年の結果は決まっている。かみさんに「特選日帰りバス旅行券」が当たる。ぼくに当たったためしはない。

 かみさんは分析する。

 「ふつう、主婦がひとりで日帰り旅行にいくことはないから、夫か友だちを誘うでしょ。そうすれば、少なくとも日帰り旅行のコストひとり分のうちいくらかは、スーパーと旅行会社のもうけになるんじゃないの」

 案の定、今年もかみさん宛てに「ご当選、おめでとうございます」という手紙がきた。これまでとちがうのは、“当選”した本人が無料の日帰り旅行券をもらえるのではなく、当選者と同行者全員の旅行代金が「おひとり様あたり3980円」で参加できるという。

 仮に夫婦で参加すれば、計7960円だから、ほぼこれまでのひとり分の代金になる。

 「なんだ、やっぱりふたりで行けば、旅行代はおなじじゃないの」

 かみさんが指摘するまでもなく、結局は、同額の支払いになる。

 それでも、そのスーパーによく行くのは、魚介類や肉類、野菜類のクオリティが高く、他に生活用品、家具、電化製品などもそろっているからだ。それと、うさぎ派のわがファミリーとして捨てがたいのは、店内にペットショップがあり、子うさぎやうさぎの餌を売っている点だ。

 「ご当選、おめでとうございます」の手紙をみると、今回の行き先は信州八ヶ岳という。「天然の湧水・新鮮お野菜・高原チーズ・・・お楽しみ満載!」なんだそうだ。

 まず、山梨県甲府市の宝石店へ寄る。工房見学60分、滞在90分というから、宝石を買わせそのコミッションはスーパーに、という仕掛けか。

 つづいて・・・「八ヶ岳」とパソコンで入力しようとしたら「奴が抱け」と変換された(^^;。

 さっきはうまく変換できたのに、なんで突然下ネタに?

 答えはこうだ。ヤツガダケではなくヤツガタケが正しい読みだからだった。

 さて、つづいて、八ヶ岳美し森ファーム(標高1542m)へ行くのだが、「ボトルをご持参いただければ」天然の湧水を持ち帰れるという。なんだかせこい。

 前に、千葉房総へまったく別の日帰りバス旅行で行ったときには、途中、野田市の有名な醤油メーカーで、ボトル入りの醤油などをばんばんくれた。

 旅行代金が「おひとり様あたり3980円」ぽっきりだから、こんなセルフサービスみたいになっちゃうのか。

 もっとすごいのは、「八ヶ岳高原野菜ほうれん草狩り」という企画だ。みかん狩りやいちご狩りはよくあるが、ほうれん草狩りして面白いのだろうか。滞在時間は約20分となっている。収穫した野菜はお土産として持ち帰れるとあるものの、グラムいくらでお金を取るのかもしれない。

 チーズケーキ工房へ寄って全行程は終わる。うちのかみさんはチーズケーキに目がないほうだから、もしこのツアーに参加したら、きっと「子どもたちにもおみやげ~~」とかなんとか言って、まとめ買いするだろう。

 これって当選商法とでも呼ぶのかな、と思ってウィキペディアで調べたら、あったあった。

 <当選商法とは当せんする事が確実の中身が同一の抽せん箱を用いた抽せんをいい、当せんした客を称賛して気分が高揚した勢いで入会や購入を促す商法。「福引商法」「おめでとう商法」とも呼ばれる>

 うちの娘は、これでミネラルウォーター供給機を契約したが、ひとり暮らしでムダだから解約した。

 おめでとう商法を法律で規制しなくていいのかなぁ。不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)にふれそうだが、ま、景気刺激策のうちか。

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