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吸うひとよ マナー守れよ わが街で

 還暦を前に、一念発起してジョギングをはじめた。2012年の師走のことだ。前にウォーキングをしていたときに買ったサウナスーツと専用インナーを着込む。ボクシングの協栄ジムが開発したプロ用で、ペットボトルを入れるホルダーつきの優れものだ。

 その上にハーフコートを羽織って首にはタオルを巻き、ニット帽をかぶって自宅を出る。

 最初は50mも走れば息が切れそうだったが、それでも毎日挑戦しているうち、だんだん距離を稼げるようになった。

 スピードじゃなくて脂肪燃焼が目的なんだから、と自分に言い聞かせ、チンタラチンタラ進んでいるうちに、40分間くらい走るのは平気になった。

 走っているあいだに仕事がらみのひらめきがあったりする。そうでもないときは、ポケットラジオを聴きながら手足を動かす。

 ジョギングの効果を高めるため発汗を促すL-カルニチンを摂取するといい、とネットで知った。日本国内でも売っているが、アメリカから個人輸入したほうが安上がりらしい。200日分が送料込みで約5000円だから決して高くはない。

 ほどなく届いた包みを開くと、説明書きがついていた。

 「エネルギー生産と代謝の活性化を促進するサプリメントです」とある。「L-カルニチンは、食物をエネルギーに変換する代謝機能を有しています」

 なんだかおなじ内容の繰り返しだが、「細胞の代謝を活性化する成分の減少は老化の主原因」で、「L-カルニチンはこの老化を防止する働きがあります」という。

 つまり、このサプリメントは代謝を促し、脂肪の燃焼を助け、アンチエイジングに効果があるということらしい。

 これを摂取してジョグすると、確かにものすごく汗をかく。家に帰っても床にぽたぽた落ちるので、浴室へ直行することになる。体重は、1か月約2kgのペースで確実に落ちはじめた。

 毎夕、ゆっくり走っていると、道路端のゴミが目につく。特にたばこの吸い殻がひどい。ぼくらの市も、千代田区などにつづき条例で歩きたばこ、ポイ捨てが禁止されたのに、状況は前とほとんど変わらない。

 サッカー日本代表のイタリア人監督ザッケローニさんは、日本の印象として「美しい国で街もきれいだ」と褒めてくれたが、その言葉は面はゆい。

 たしかに、以前、出張で訪れた南イタリアのナポリなどに比べれば、ずっときれいかもしれない。でも、国全体が洋風庭園か公園のように整然としているドイツのことを思えば、銀座など一部をのぞき、日本の街は“巨大な灰皿”となっている。

 ジョギングのコースを走り終えてクールダウンしながら、わが家へ近づく。家の前は通勤通学路になっていて、吸い殻、たばこの空き箱、ガムなどが落ちている。それを一つひとつ拾って持参の袋に入れていると、怪訝な顔をして通り過ぎるひとも少なくない。

 日本はいつからこんなにマナーが悪くなったのか。ぼくが走るようになって初めてそれを痛感するだけなのか。

 1998年にフランスで行われたサッカーW杯では、日本人サポーターたちが、ゲームが終わったあとスタンドのゴミを拾ってきれいにし、世界から賞賛された。残念ながら、あの精神が祖国で本格的に根づくことはなかった。

 道交法で駐車違反の取り締まりがきびしくなり、わが家の周辺でもしょっちゅうパトロールに回っている。どうせやるなら、同時に、歩きたばこ、ポイ捨ての“犯人”も取り締まって欲しい。

 反則金の代わりに、街に落ちている吸い殻やゴミを100点以上集めて交番に持って行かなければならない、という規則を作れば、自分がそれまでやって来たことを反省するのではないか。自分の吸い殻をこっそり持って行く輩もいるだろうが。

 ―― 吸うひとも 吸わないひとも 心地よい世の中へ ――

 JT(日本たばこ産業)はこんなテレビCMを流している。ぼくにもJTの社員をしている3人の友人がいて、彼らはさすがにいつも携帯灰皿を持っていた。

 条例でも効果がないいまの状況を考えると、斬新な規制を考えざるを得ない。たとえば、「IC機能つき喫煙カード」を開発し、過去○か月以内に歩きたばこ、ポイ捨てで摘発されたひとは、コンビニであれ自販機であれたばこを買えないようにしたらどうか。

 日本政府は、大がかりにクールジャパン・キャンペーンを行っている。アニメや漫画、テレビゲーム、日本食などを呼び水に、外国人観光客を誘致し、国際社会で日本のイメージアップを図るのは結構なことだ。それに加えて、クリーンジャパン・キャンペーンも展開して欲しい。

 そうすれば、ザッケローニさんらにも恥ずかしくない美しい国になる。

 さて、ジョギング効果で、3か月後には体重が約6kg落とせた。問題はそれからだ。人間、目標を一応達成してモチベーションが下がると、現状維持もむずかしい。

 猛暑になって走るのも歩くのも気が重い。じりじりとリバウンドが来たから、たばこでも吸って食欲を落とそうか(~_~;)。

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コメント

たばこのポイ捨ては湘南でも多いです。
タバコの箱もポイ捨て、Macも、ケンタのfirst foods も、ポイ捨て。
道路はゴミ箱状態です。
軽犯罪者には町の清掃等が似合います。
落書き消しも、書く時間の5倍かけて消す刑罰も納得です。

投稿: 益田裕 | 2013年8月18日 (日) 12時36分

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