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放っておくしかないのか、韓国の反日

 韓国へは3回行ったことがあるが、日本人だからといって不愉快な思いをしたことは一度もない。

 初めて訪れたのが、新婚旅行の済州島だった。旅行代理店の紹介で、大阪生まれの元在日コリアン男性にガイドをしてもらった。3人で食事をしているとき、かみさんと誕生日が同じとわかり一気に親しみが湧いた。日本へ帰ってからも、長い間、年賀状を交換し近況を伝え合った。

 3度目には釜山へ行った。地下鉄の駅で声をかけてきたのが、ネイティブ日本語のおばあさんだった。名古屋の生まれで、いまは釜山市の委嘱を受け、日本人観光客の道案内をしているという。日本のどこかにもこういう外国人のための道案内ボランティアがいるのかどうか知らないが、釜山市のはいい制度だと感心した。

 しかし、こと日本と韓国、日本人と韓国人という総体としての関係は、ますます悪くなっている。韓国では、反日がエスカレートしている。日本では主に保守系の雑誌で韓国問題をとりあげ、なかには嫌韓を煽るような記事もみかける。

 そういう空気のなか、読売新聞が政治面で12回にわたって『冷え切る日韓』という大型連載をした。全国紙が韓国の反日の実情と日本の対応を網羅的に書いたところに意義があるだろう。まず、「なぜ韓国の反日感情はぬぐえないのか。危機に陥った日韓関係を改めて考えてみたい」とある。

 最初に取り上げたのが、VANKという民間団体だ。「日本をアジアで『のけ者』にする」と公言し、若者を中心に約12万人の会員を抱えているという。日本海を「東海(トンヘ)」と呼ぼう、独島(竹島の韓国名)は韓国領だなどの主張を世界中に発信している。

 民間団体とはいえ、韓国政府の補助金や酒造大手『真露』など企業の寄付をもらって大々的にやっている。日本をのけ者にするため、「サイバー外交官」と名づけたボランティアを養成してもいる。

 真露の焼酎やマッコリを以前はよく飲んでいたが、そのお金が回り回ってそんなことに使われていたとは。もう真露は飲まないことにしよう。

 官民をあげて日本を引きずり下ろす行為で、それは「ジャパン・ディスカウント」と呼ばれているという。そういう言葉は初めて聞いた。VANKの団長は、読売の取材にこう答えている。「帝国主義復活を推進する日本の政治家と右翼に対抗するために戦っている」。たぶん、大まじめなのだろう。海の呼称や島の帰属に限るならまあそれもよしとしよう。

 だが、韓国政府は、ジャパン・ディスカウントの一環として、いわゆる従軍慰安婦問題をテーマにしたマンガを50点も、2014年1月にフランスで開かれる国際漫画フェスティバルに出品し、さらにそれを英語、フランス語、日本語に翻訳し世界各国に配布するのだという。

 連載には、こんな文章がある。「最近の韓国の反日感情は『度を越している』(日本政府筋)」「韓国にとって、反日はいわば『国是』といってよい」「韓国には、『反日無罪』という言葉がある。反日なら何でも許されるという意味だ。韓国で『親日派』と見なされれば命にかかわる恐れもある」

 静岡県立大准教授のこんなコメントもある。「反日を超え、日本なんて大したことはない、韓国の方が上だという『卑日』意識さえ芽生え始めている」

 韓国にとって日本はもはや経済的に追いつく対象ではない、という意識があるらしい。韓国の経済力など砂上の楼閣にすぎないとの声も聞く。いつまで強気でいられるか。

 日韓両国が、2002年から10年にかけ、歴史学者による共同研究を試みたケースも連載で紹介されている。日本側が客観的資料を提示して議論しようとしても、韓国側は大声で怒って受け入れないことが多い。参加した筑波大教授は「韓国が客観的史実に基づく歴史教科書を作ることは今後もないだろう」と語っている。

 かつて、米スタンフォード大学の研究グループが各国の歴史教科書を比較研究して、次のような結論を出した。

 歴史は日本では「ヒストリー」だが、中国では「プロパガンダ」、韓国では「ファンタジー」である――と。

 日本の教科書は最も愛国的記述がなく、非常に平板なスタイルで事実の羅列をしている。

 中国の教科書は全くのプロパガンダ、つまり政治宣伝で、共産党のイデオロギーに満ちている。2004年の改訂後は中国人の愛国心をうたい、抗日戦争での勇ましい描写が増えた。日本軍による残虐行為をより強調し、中国人のナショナリズムをあおっている。

 韓国の教科書は自己中心的にしか歴史を見ておらず、日本が自分たちに行った負の事実だけに関心がある。自国の歴史を「こうだったらよかった」と半ば空想で描くのだ。

 では、そんな韓国の反日にどう対応すればいいか。読売の連載で、在韓日本大使館筋は「韓国がやり過ぎれば世界の不信を買う」と静観している。日本外務省幹部も「韓国の振る舞いは自滅の道を歩んでいるようなものだ」と突き放している。

  とりあえずは、世界の中心で反日を叫ばせておくとこにするか。

 

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