« イスラムのテロリスト、日本のテロリスト | トップページ | 謹賀新年 »

2016年は、時代が動くすごい年になるかもしれない

 「新聞テレビが報じないネタ」というのが、日本の週刊誌の生命線となっている。言うならば、情報のすき間産業だ。しかし、まれには新聞テレビに先んじて、週刊誌だからこその記事を載せることもある。

 週間ポスト2015年12月18日号がまさにそれだった。<[衝撃シミュレーション]このままでは「自民一党独裁」だ 来年7月「衆参ダブル選」安倍&橋下圧勝で憲法改正へ!>

 ぼくはかなり前から、安倍さんはダブル選に踏み切ると読んでいた。ある知り合いのジャーナリストは「なんで安保関連法制の成立をあんなに急ぐんだろう」といぶかっていた。その理由は、来年7月にダブル選を敢行して憲法改正への態勢を整えるためだろう、とぼくはみていた。消費税を再増税して景気が下降し内閣支持率がさがってからでは、衆院の解散はできない。憲法改正を実現するためには、どう考えてもダブル選しかないだろう。

 政界でもそう読んでいる人は少なくないはずだ。憲法の規定や政治日程で、Xデーは7月10日となる。それはわかっていても、いまの時点で具体的な理由を列挙し「7月10日ダブル選説」を全面に打ち出して記事化できるのは週刊誌しかない、とも言える。

 衆参ダブル選が実現すれば、憲政史上3回目となる。日本共産党の志位和夫委員長は「国民連合政府」構想による野党の選挙協力を呼びかけている。週間ポストはこう書く。<官邸は10月の内閣改造直後から「衆参同日選」に持ち込んで有権者に「安倍政権か」「共産党を含む野党連合政権か」と政権選択を問いかけ、一気に選挙戦を有利に運ぶ逆転戦略を練っていた>

 <その決断に大きな影響を与えたとされるのが、大阪知事選と市長選のダブル選(11月22日)の情勢だった>。選挙1週間前、トルコにいた首相には「おおさか維新」が圧勝するとの見通しが伝えられていたという。橋下徹大阪市長は<野党の選挙共闘には同調しないからおおさか維新の存在は野党連合への強烈な牽制になるし、大阪でこれだけ圧勝したのだから国政でも一定の勢力を得て、選挙後は安倍政権と連携するという予測が立つ>

 橋下氏は衆院選に出馬する可能性が高く、<自民党内で衆参同日選論が急浮上したのは大阪ダブル選の直後>だったという。出雲にいるぼくだって、橋下さんたちが大阪で圧勝すれば衆参ダブル選は必至とみていたのだから、永田町でその線が固まったのはもっともと言える。

 安倍さんは、11月28日の改憲派による議員連盟「創生日本」の会合で「憲法改正をはじめ、占領時代につくられたさまざまな仕組みを変えていくことが(自民党の)立党の原点だ」と改めて強調し、憲法改正への意欲を語ったという。

 そして、週間ポストは<安倍首相が「増税再延期」を掲げて同日選を打てば圧勝するのは間違いないでしょう>というある識者のコメントを載せている。消費税軽減税率の範囲をどこまでにするかがメディアの注目を集めたが、安倍さんが増税を再延期してダブル選に臨むことはじゅうぶん考えられる。

 そこまでは読めたが、もうひとつは、週間ポストの記事に教えられた。安倍首相は経団連の要求に応じて、法人税減税を予定から前倒しして来年度から20%台に引き下げることを決めた。それによって財界は4000億円以上の減税上乗せになるといい、それがダブル選の軍資金に直結するのだという。

 自民党とおおさか維新との連携についても、週間ポストは興味深いアイデアを書いている。ドイツのキリスト教民主同盟(CDU)は、保守のほぼ全国政党だが、ミュンヘンを州都とする南部のバイエルン州だけは、より保守色の強いキリスト教社会同盟(CSU)だけが地盤としている。そして、連邦レベルではこの両党が常に一体となってきた。

 これを自民党とおおさか維新でやるというのだ。<ドイツの姉妹政党制のように、選挙後に統一会派を組むことを前提に大阪は地域政党のおおさか維新にまかせ、自民党は候補者を立てない考え方もある。そうすれば衆院選は大阪の19選挙区のうち、公明党の4議席を除く15選挙区をおおさか維新が独占する可能性が高い>。近畿ブロックの比例代表も合わせ、おおさか維新は25議席前後の議席を得る可能性があるという。

 この案は、実現するのではないか。これをやられたら民主党など他の野党はたまらないはずだ。そして、橋下さんを「副首相兼総務相」として入閣させる見方も週間ポストは伝えている。橋下さんは、「憲法を改正し、地方分権や道州制を規定し直して、国の統治機構を変える」としてきた。総務大臣となれば、大阪府と大阪市の統合を中央からバックアップできる。橋下さんがこれに乗らない手はないだろう。

 参議院でも「自民&おおさか」は強力に機能する。<おおさか維新が大阪2議席と兵庫1議席と比例代表を合わせて10議席を獲得すれば、自民の目標は75議席だ>。これによって自民党単独で衆院300議席、参院140議席が確保でき、おおさか維新と組めば、公明党抜きでも!憲法改正に必要な衆参議席3分の2を占めることになる。

 これは“取らぬ狸の皮算用”ではないだろう。政界の一寸先は闇だから、Xデーまでに何が起こるかはわからないが、憲法改正が決して夢物語ではないのも確かだ。2016年は、時代が動くすごい年になるかもしれない。

|

« イスラムのテロリスト、日本のテロリスト | トップページ | 謹賀新年 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/540025/62971859

この記事へのトラックバック一覧です: 2016年は、時代が動くすごい年になるかもしれない:

« イスラムのテロリスト、日本のテロリスト | トップページ | 謹賀新年 »