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民進党は、消滅するだろう。=特別版=

 あと2時間ほどで、第24回参議院選挙の投票がはじまる。

 民進党は、惨敗を受けて党が割れ、やがて消滅するだろう。そういう、歴史的な定めだった。

 歴史を精神分析する手法を確立している心理学者の岸田秀先生は、ぼくに、かつての日本社会党の運命を解き明かしてくれた。この党は、成り立ちからして“ねじれ”を抱えていた。

 アメリカは、マッカーサーのGHQを通じ平和憲法を日本に押しつけて完全に非武装化しようとし、実行に移した。だが、1950年に朝鮮戦争が起きると、対共産圏戦略の一環として日本をある限度内で再軍備しようとし、警察予備隊、保安隊を経て自衛隊を創設させた。

 東西冷戦のはじまりに対応するためのものであり、この占領政策の転換は「逆コース」と呼ばれた。

 アメリカの豹変で、日本はどちらの態度のアメリカに反対するか、反米感情が二分した。右翼は、もともと非武装化を狙うアメリカに反対していた。だが、アメリカは日本を再軍備させようとし、日本政府もそれを支持したから、右翼の主流は親米にならざるをえなかった。

 ここで、宙に浮いた日本人の内的自己の反米感情を引き受けるべくして登場してきたのが日本社会党だった。岸田先生は「アメリカに押しつけられた日本の平和憲法と非武装化を擁護し、かつ、(再軍備させようとする)アメリカに反発するという一種のねじれ現象です」とし、「このようなねじれ現象は、心理学的にはめずらしい現象ではない」とも言った。

 社会党の役割は、戦後日本の体制である親米的自我構造から切り離され、表向きには満足されようのない「内的自己のある種の感情」を空想的、観念的、象徴的レベルで満足させることにあった。

 したがって、この政党が現実的には無効な政策しか立てられないのは必然であり、政策担当者の責任ではなかった。日本社会党委員長・浅沼稲次郎が、かつて「アメリカ帝国主義は日中共同の敵である」と北京で発表した共同声明は、まさにこの政党の役割に沿ったものであった。この政党が中国に同調したのは、中国が反米だったからであり、北朝鮮と親密な関係を続けてきたのも同じ理由からだった 。

 朝日新聞も社会党と同様に、非武装中立論を長いあいだ唱えてきた。「アメリカに押しつけられた日本の平和憲法と非武装化を擁護し、かつ、再軍備させたアメリカに反発する」ねじれたメディアだったと言えるだろう。

 片親しかいないある子どもにとって、ことあるごとにほめてくれ優しく抱きしめてくれると「同時に」、ののしり虐待する親がいたとしら、その子の親に対する感情はひき裂かれねじれたものにならざるを得ない。その子が精神的に健全に育つことは、むずかしい。

 それとおなじことが、旧社会党や朝日新聞には起きた。社会党は消滅し、朝日新聞は虚報をくり返し暴走した。

 民進党は、旧社会党以上に、ねじれを内包した政党となってしまっていた。自民党の腐敗を受け、政権交代を求める国民感情のうねりによって、旧民主党は政権をとった。日米安保を堅持し、自衛隊ももちろん認める“現実的政党”であるはずだった。

 しかし、東日本大震災や沖縄問題などであまりの無能ぶりをさらけ出し、3年余りで政権の座を追われた。

 民主党への失望が、安倍自民党への消極的な支持となって、安倍晋三は盤石な政権を築き、この参院選を迎えた。

 完全に野党となった民主党は、維新の党と合流して民進党となり、参院選で「与党の3分の2」阻止を掲げた。かつての社会党とまったくおなじ路線に追いやられてしまった。

 東西冷戦時代は、衆参両院で「3分の1」ずつを確保していれば、護憲政党としてそれなりの存在意義を国民から認めてもらえた。

 だが、冷戦後、安保環境がすっかり変わってしまった。民進党は、いまや護憲が、国際社会のパワーゲームのなかで、まったく通用しないことに気づけなかった。

 「9条が日本の平和を守ってきた」という左派メディアと民進党などの主張は、単なるプロパガンダにすぎないことを国民の多くは知ってしまった。

 安保法制が象徴する安倍政権の積極的平和主義外交を、59にのぼる世界主要国が支持している現実を、国民は知っている。朝日新聞や民進党などは「戦争法」などと扇情的なフレーズで煽り、安保法制廃止をアピールしたが、その言葉に乗る国民は多くはなかった。

 安倍政権を20代、30代など若い有権者ほど支持しているというデータも、今回の参院選で明らかにされた。新聞を購読せずテレビ報道にも覚めた目で接する若い世代ほど、朝日など左派メディアや野党の煽りに白けている。

 日米安保を容認し、かつ、安保法制を「戦争法」と呼ぶような自己矛盾の政党に明日があるわけがない。民進党は憲法をめぐって分裂し、やがて消滅するしかないだろう。

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